この長い長い下り坂を全力でくだっていく
自転車の後ろに乗せるきみも
私を自転車の後ろに乗せるあなたも
駐車場であくびをするねこも
どうやらこの世界には存在しないようなので
下り坂はブレーキに目もくれず全力でくだっていくと決意しました。
おはようございます。
好きな人にラインを無視され5日が過ぎたさかいです。
夏も終わりに近づいていますが皆様いかがお過ごしでしょうか。
103年ぶりに甲子園出場という快挙を成し遂げたり、
日本三大花火のひとつである大曲の花火大会では
例年通り他県からも多くの人が詰めかけ、80万人の
来場者数を突破するなど、明るい話題に欠きません。
いずれにせよ家にテレビも恋人も友達もいない
引きこもりにとっては蚊帳の外の話なのですが、
だからと言ってひとりでいじけて
この平成最後の夏を過ごしたというわけではありません。
私は本日、ひとり遊園地&動物園へ行ってきました。
【解説】 ひとり遊園地(動物園)とは?
ひとりで遊園地(動物園)へ行って遊ぶこと。
天気も良かったので自転車で来たのですが山の上にあるもんで
坂道を登るのに骨が折れました。
動物園と遊園地が併設されたこの公園で、
私はまず動物園から周る事に。
ちょうどオットセイのショーがやっていた。
飼育員さんの「さあ、ご挨拶ですよ!」の声に合わせ
客席へ向けられるオットセイはきゅるるりんっ♡と
まさにアイドルの眼をしていたのですが、
指示を待つ間の、水中で泳ぐオットセイの眼は一転、
鋭くギラギラしてて、なんだか怖かったです。
TPOわきまえてキャラを整える必要性をオットセイは知っている…
そうだよね、人に好かれるには努力が必要なんだね…
これほどまでに頭のいいオットセイなら人間に転成しても
ラインを無視されるなんてことないんだろうな…
っと、やめやめ。次のブースへ向かいます。
愛想のいいプレーリードッグ。
ずーーーーっと私の顔みてた。
前世だったか、どこかでお会いしましたっけ…
水の揺らぎって本当に綺麗だなあと揺らぎばっかり撮っていた
これはかろうじてペンギンが写っている写真。
水の揺らぎって本当に綺麗だな。
揺らぎの写真ばっか撮ってたら30分経ってた。
ひとりだからこそできる時間の使い方ですね…
閉園10分前。
夕日の指す中、蛍の光を聴きながら観覧車に乗りました。
初めは、恋人同士や幸せそうな家族の多い園内で
1人の私は楽しみきることはできないだろうなと
思っていましたが、そんなことはなかった。
何も気を使わなくていいし、好きなことができるし。
なんだ、ひとりでも充分幸せになれるんだなぁと
展望台からひろーい空をみて、
しみじみ感じてしまいました。
閉園2分前ギリギリに正門ゲート抜け、
気分もすっかり良くなった私は鼻歌交じりに
帰りの自転車を漕ぎ始めました。
この長い長い下り坂をー、君を自転車の後ろに、のーせてー、
……君を…
行きは辛かった坂道も帰りはらくらく下り坂。
歌の途中で意気消沈してしまったのは
ぴくりとも動かないあの人とのライン会話履歴を
思い出したからではありません。
なんせ私はひとりで遊園地を楽しめる人間で。
寂しいなんて、まさかそんな。
こうして私は動物園からの長い長い下り坂を
ブレーキに目もくれず、全力でくだっていきましたとさ。
おしまい。